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穂高に行ってきました

23日秋分の日に絡めた連休を取って穂高へ行ってきました。

沖縄や台湾のあたりに停滞したままいつ何処を通過するのか心配させられた台風も過ぎ去って、当日は台風一過の秋晴れ!と言いたいところでしたが、逆に湿った空気が呼び込まれたのか上高地一帯はどんよりとした雨雲に覆われて時折雷まで鳴る生憎の天気。山歩きは雨中のスタートとなりました。

夜行バス「さわやか信州号」から沢渡発のハイブリッドバスに乗り換えて早朝の上高地に到着。早々に装備を固めて槍穂高を目指す他の登山客を尻目に立寄り湯の営業をしている上高地温泉ホテルへ朝風呂を浴びに行く。何しろこれから下山までの3日間は風呂に入る事が出来ないのです。
雨は明神、徳沢と進むにつれますます激しさを増してくる。横尾辺りで小止みとなったのも束の間、終日降ったりやんだりの一日でした。

山小屋の混雑した寝床で熟睡する事が出来ず、寝苦しい一夜が開けた翌朝も雨がしとしとと降り続いており、広大な涸沢カール全体に雲が低くたれ込めている。2日目は南稜経由で北穂高に登り、涸沢槍、涸沢岳の稜線を縦走する予定でしたが、予定を変更してザイテングラートを通って白出のコルに直登するルートに変更しました。という訳で次々と出発してゆく他の登山客を見届けながらゆっくりと小屋を出発、昼のうちに次の宿泊地穂高岳山荘に到着してしまいました。

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雨が小やみになったのを見計らって小屋脇に聳える涸沢岳をピストン。驚いた事にこの雨の中北穂高方面から続々と登山者がやってくる。聞けば北穂高どころか槍方面から大キレットを越えて来たパーティーも少なくない模様。数或る北アルプスの登山道でも困難さで5本の指に入る難路をこの天候の中超えてくる人がこんなに多いとは・・・何だか複雑な気分になってしまいました。
やがて雨は止み、飛騨側から吹いてくる風に雲も流されて見事な晴れ間が広がってきた。到着時には空いていた山小屋も時間が経つにつれどんどんと登山客がやってきて大盛況となってきました。足下の悪い中苦労してやってきた開放感からか皆誰もかれも興奮していて、入り口の脇にしつらえられた素朴なラウンジに腰を下ろし、コーヒーをすすりながらそんな風景を眺めていると自然と眠くなってくる。「今夜こそぐっすり眠れるかな?」と思ったのだが・・・甘かった。
山小屋とはいえ快適に過ごす為のキャパは限られている。が、しかし、下界の旅館の様に「満室なので泊まれません」という事はあり得ないのが山小屋の常識。寝床に入った早々、わずか60センチの距離を隔てて始まったおとなりさんのイビキ攻撃をきっかけにまた眠れなくなってしまった。消灯して数時間後、あまりに寝苦しいので夜中起きだして外へ出てみる。凛として肌を刺すような冷気。晴れ渡った夜空に文字通りの満点の星が散らばり、天頂にかかる天の川がはっきりと見える。何だか得をした気分でした。

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翌朝は素晴らしい晴天!。なのに寝不足で頭が痛い。
最終日は奥穂高、吊り尾根を経由、重太郎新道を上高地に向けて一気に下降する長い行程だ。食堂で朝飯を取りながら窓越しに美しい朝焼けとご来光を眺め、一休みしてから装備を整えて出発する。
日本で三番目の標高を誇る奥穂高までは以前に登頂しているのですが、その先を歩くのは今回が初めて。ガイドブックやインターネットの記事等でらくちんの水平道と勝手に想像していた吊り尾根はなかなかどうして手強いトレイルだ。上高地を訪れた事の有る人なら、河童橋から眺める前穂高の屏風のような稜線に思わず感嘆の声を上げた事が有るに違いないと思うが、吊り尾根とはまさにこの屏風のてっぺん付近を端から端まで横切るようにつけられたトレイル、重太郎新道とはこのてっぺんの端っこから上高地まで一気におりてくる道だ。険しさが想像出来ると思う。途中岩場があったりスラブのトラバースがあったりと足を踏み外せばただでは済まない箇所も少なくない。しかも3日間の疲れと寝不足で息切れがひどく、時折ふらふらとするため今まで以上に慎重に歩く。
季美子平で小休止の際、非常食として持ってきたブドウ糖のタブレットを口に含むと疲れや頭痛が一気に解消してしまった。あまりの効き目にびっくりしました。
前穂高はパスして季美子平から重太郎新道の下山にかかる。上高地は見えているのだが何処までも急傾斜の道が続いてうんざりしてしまう。雷鳥広場、カモシカの立て場、岳沢パノラマと梯子や鎖場を交えて激しく下り続けるが逆に登ってくる人も多い。この道を登りに選ぶなんて、その発想がすごすぎる。
岳沢ヒュッテは数年前雪崩で倒壊。その再建工事中不幸にも小屋の主人が亡くなり再開のメドが立たなくなってしまったそうで、現在では積み上げられた石垣が城跡のような姿を晒すのみとなっている。丁度このあたりで正午。周りでは木陰でお弁当を広げている人が多い。前穂や西穂稜線の険しい山並みを近くに望めるこの場所は上高地から登ってくるハイカーも多く、小屋の再開が望まれます。
この後もうんざりする程下りが続き2時半に上高地に到着。登山口からバスターミナルまでの平地歩きが何とも長く感じられました。
帰りのバスの時間には余裕で間に合ったものの残念ながら温泉には入れず、ビジターハウスのシャワーを浴びただけでバスを待つ人たちの列に並ぶ。
面白いもので今回は前半天候が思わしく無く皆行動が制限されたことも手伝ってか、3日間顔を見続けた上帰りのバスまで一緒となった人がちらほら見受けられる。別段名前を聞いたり話しかけたりする訳でもないのだが何となく知り合いになった気分だ。

さて帰りの高速道路は大渋滞。深夜の新宿着を覚悟したものの運ちゃんどういう魔法を使ったか予定より早く着いてしまいました。

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Comments

写真がアップされすがすがしい感じ。
雨のち晴れですね。
唐沢小屋がなくなチャったんですか。困りますねー私も小屋どまりを基本にしているので、、。
私もいつか、北アルプスを駆け抜けたいと考えていますよー。

Posted by: shimo | October 15, 2008 at 12:25 AM

shimoさんこんにちは。
ちょっと解像度を下げすぎたようでアップした写真がボケ気味なんですが、日程後半は本当に気持ちのよい天気に恵まれて壮快でした。
ちなみに倒壊したのは唐沢小屋(涸沢小屋?)ではなく岳沢ヒュッテです。涸沢側は涸沢小屋も山荘も健在ですので安心してください。
両小屋ともあと数週間で小屋じまい、紅葉も盛りを過ぎてそろそろ冬枯れの季節が始まっているのではないかと思います。

北アルプストレイルラン!Shimoさんならバッチリでしょう。しっかり準備をして、来夏にでも挑戦してみては?

Posted by: ヨシヲ | October 18, 2008 at 12:58 PM

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