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百香抱擁

今を去る事20云年前、演劇を少し齧っていた20代のはじめ頃、我々のような素人集団を率いて創作に情熱を傾けていたI君がプロとして演出を手がける舞台を昨年に引き続いて見に行った。構成員が固定された「劇団」ではなく、何人かの常連メンバーを核として公演毎にキャストを募集する「演劇ユニット」という形式で、昨年までは「a落花生MOON」という変わったユニット名で活動していたのだが、今回からは「ARM」と何やら普通の感じに名称を変え、内容もテーマを絞り込んでのリニューアルだ。

以下、実際に見ていない人や演劇に興味の無い人にはさっぱりだとは思うが、文章から何となく想像してみてください。

I君をはじめ当時のメンバーと連絡が途絶えてから20数年、ネット検索をしている中で「a落花生MOON」の存在を偶然発見し、初めて見に行ったのが昨年の夏公演の前作「ATHNE」。20名近い出演者が小さな舞台上を処狭しと動き回り、時間や空間設定が自由に交錯する構成で、始めはストーリーや設定を追うのに忙しかったのだが、最後にはその緩急の間にすっかり酔っていたのだった。
今回もそんなイメージで見に行ったのだが、出演者も半分に絞り込み、内容もシリアスなものとなるなど、全く異なった展開をみせてくれたのでした。
ただこれが大成功であったかと問われると何とも言えない。他の観客も前回のような内容を期待していたのかやや戸惑っているようにも感じられた。事実上素人である自分が言うのも生意気な話だが、脚本は良く出来ていて台詞も気が利いている。ただ、何人もの女性たちを夢中にさせながら飄々と流される人生を生きる色男が、結局は手玉に取られ利用されていただけだった事に気がつく。という主題に絡むサイドストーリー的なエピソード群が、より濃密且つ連携強く描けていれば、もっと印象の強い舞台となったかなあ〜と思ったりもしないではない。何にせよ新しい事にチャレンジするのは大変な事だ。

終演後キャストと一緒にお客さんを見送る座長のMさんや演出のI君と少し言葉を交わす。
次回の公演をどうするか未定だそうだが弱気にならず頑張って貰いたいものだ、次も必ず見に行くからさ。

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