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パンダ騒動

先頃、絶妙なタイミングで天寿を全うしたリンリンに変わる新たなジャイアントパンダ2頭の貸与が決まったそうだが、これに対してインターネットなどでは反対意見が大勢を占めている。ワシントン条約で販売、国外への譲渡が禁止されている為に、名目上研究目的での貸与となっているのだが、借用に年間1億円かかるというのが反対の主な理由だ。上野動物園にランランとカンカンがやって来た頃のフィーバー振りを思えば実に隔世の感在り、日本人も随分とせち辛くなったものだ。その一方で大赤字のローカル銀行に400億円もの税金が使われる事にはさほど関心が無かったりする、おまけに当の都知事までも「費用対効果云々」なんて言い出しているのだからやはり呑気というべきか。
実は私自身は本物のジャイアントパンダを見た事が無い。上野動物園には間違いなく行っているのだが何故か見た記憶が無いのだ。そういえばランランカンカン以降上野動物園には何頭かのパンダが居たはずだが何時の間にやらリンリン唯一頭となっていた事に全く気がつかなかった。首都圏に住み毎日都内に通う自分でさえこうだ、しかしながら「たかが」と言っては語弊が在るかも知れないがパンダの話題にこれだけの賛否が集まると言う事は、時節柄であっても彼等に関心を持つ人が未だに多いと言う事なのなのでしょう。もしパンダの居る風景が日常ではなくなった時、果たして何も変わらない東京でいられるだろうか。

この賛否を問うインターネットのアンケートには私も希少動物の種の保存の観点から賛成という立場で投票と意見の書き込みを行ったのだが、深夜にも係わらず面白い反応をする人が居て結構楽しめた。一方で賛成、反対両派とも感情的で一面的な意見が多いのはネット故致し方ないことだろうが残念。。。
現代の動物園は単に珍しい動物を収集、陳列してお客を集める集客施設というだけではなく、希少動物の保護、研究機関であり、学習施設としての性格が強い。生息地の環境変化による万一の絶滅に備え、また動物園同士の交流によって種の健全性を守るという使命も在る。生きたDNAを保存するという機能は言ってみればノアの箱舟だが、今回のパンダ貸与も少なくとも大義名分としてはこの流れにそったものだと思う。借用料も学術的な用途に使われるのだろうし、第一義的には相手の善意から出た話なのだから有り難く受け取っておくのが筋だろう。
ガス田開発や農薬入り餃子、人権などの諸問題はこれとは別に然るべき時に然るべき場所できちんと話をすれば良い、というかするべきではないだろうか。

080510

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