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March 2008

北京行きマラソン代表決まる

名古屋国際女子マラソンが新星中野選手の優勝で終わり、北京オリンピックマラソン代表の顔ぶれが決まった。改めて言うまでも無いが男子は佐藤敦之、大崎悟史、尾方剛。女子は野口みずき、土佐礼子に加えて中野友梨香の各選手。「こいつは代表にふさわしくない」とか「○○が選ばれないのは納得出来ない」とか毎回繰り返される野次馬的世論を巻き込んでの大騒ぎはあまり気分の良いものではないが、他にも代表選考で揉める競技は少なくないにもかかわらず、注目を浴びると言う事はそれだけ関心が高いということなのだろう。
今回は揉めることも無くすんなりと決まって良かった。

高橋尚子、Qちゃんについては中国でのトレーニングがハードすぎたのか痛々しい程に痩せこけてしまった帰国直後の映像を見て「ウ〜ムこれはちょっと・・・」と思っていたが、実際のところ想像以上の駄目っぷりに驚くと同時に。「これほど努力して駄目なら仕方ないだろう」とむしろ捌けた気分になった。同じように感じた人も多いのではないだろうか。
彼女の高校時代の恩師いわく、Qちゃんは他人と競り勝つよりも走る事自体に楽しさを見出すタイプなのだそうで、優秀な若手が次々と現れる中で、周囲の期待も大きい分重圧を感じていたと思う。否が応でも結果を意識せざるを得ないこの状況下では「無欲」になれと言ってもちょっと無理、そんなこんなで結果として無理な練習や調整の失敗を招いたという事なのかもしれないが、メンタル面が大きく影響する競技だけに致し方ない事だろうと思う。
それよりレース直後のさばさばした表情が印象的だった。
何でも引退はせず現役続行との事。期待と重圧から開放されてもう少し自由にレースを楽しみたい、という思いからなのだろうか、共感出来る話ではある。

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激流中国

忙しい毎日を送っているとブログの更新もまま成らないまま時間だけが過ぎて行く。一日も休まずきちんと更新が出来ている人は一体どのような生活を送っているのだろうか。

昨年の4月からNHKスペシャルとしてほぼ月一回のペースで放送されているドキュメンタリー「激流中国」。全ての放送分を見ている訳では無いが、見る度に現代中国が抱える様々な問題に深く切り込むしっかりとした取材内容についつい引き込まれてしまう。聴視聴料問題や着服など(そういえば橋下大阪知事との喧嘩なんて話題もありましたなあ)叩かれる事の多い最近のNHKだが、やはりドキュメンタリーの質は高い。聞くところによるとこの番組は中国国内でも話題となっているとか。勿論内容が内容だけに正式なTV放映ではなく、ネットへの動画投稿が当局の度重なる規制にもかかわらず後を断たないらしいのだ。
3月2日の内容は極端な経済政策が生み出した農村の貧困、都市と農村の深刻な格差問題を描いた
「上海から先生がやってきた〜貧困の村で」
ボランティア教師として中国でも最貧地域である寧夏回族自治区に派遣された上海の名門大学に通う都会暮らしのお嬢さん、梁さんとその仲間達が体験する厳しい格差の現実と、それに立ち向かおうとする努力の日々を追ったドキュメンタリーだ。貧困から逃げ出すため無人となった集落、住人が居なくなればたちまち朽ち果てる日干しレンガの家々、岩だらけの乾いた山々。そんな環境下においても、具の無い饅頭で腹を満たし、まだ薄暗い早朝から校舎の窓の灯りを頼りに屋外で一心不乱に教科書を読む子供達に驚かされる。貧困あえぐ生活、それを克服する道は大学進学しかないのだ。
剥き出しの貨幣経済に振り回され、利子の仕組みも知らぬまま生活の為に借金を重ねる生徒の家族。そんな子供達を救おうと銀行に乗り込み、執拗に交渉する梁さんに「返済が出来ないなら起訴もあり得る」と言い放つ銀行員。彼等が操るコンピューターの画面には、グローバリズムの象徴とも言えるウィンドウズの緑の丘。何とも言えない居心地の悪さ、バランスの悪さを感じてしまう。
自分達の努力だけではどうする事も出来ない生徒達の境遇を、何不自由する事なく大切に育てられてきた自らと比較して涙する梁さんの姿には、見ている側のこちらにも込み上げて来るものがあった。

彼女達もやがては都会に戻りエリートビジネスウーマンとして社会の中枢を担う様になるのだろう、その時、社会の矛盾と不公平を目の当たりにした彼女達が、机上の空論や小難しい理屈ではなく、真に豊かでゆとりの在る社会を生み出す事を切に願わずにはいられない。
そしてその時、日本と中国の関係は一体どのようになっているのだろうか。

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