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エレベーター事故

先週末都内港区のマンションで、スイスに本拠を置く昇降機メーカー「シンドラー」社のエレベーターによる暴走事故が発生し、高校生が亡くなった。その後同メーカーのエレベーターのトラブルが全国各地で発生している事が明らかになりつつある。加えてメーカー側の高慢ともとれる対応が火に油を注ぐ格好となっているようだ。
世界的には2番目のシェアを持つらしい同社だが、日本国内では1%程度だとか、外資系のエレベーターメーカーとしてはO社が有名だが、人から聞いたところに拠るとシンドラー社に限らずシェアの大多数を占める国産メーカーにおいても、止まらない、開かない、動かないといったトラブルは決して珍しい事では無いらしい。今回は不幸にも死亡事故が発生してしまった訳だが、その背景には非常に多くのヒヤリハットが存在していたという事だろう。
今回の事故では、設備管理自体は別の管理会社に移管されており、日常の保守点検がメーカーの手を離れていた事や、亡くなった少年が自転車に跨がったままエレベーターに乗った事等原因については不審な点も多く、公団側の責任も含めてもう少し様子を見る必要が有るかと思う。

という背景が有るのは解る、解るのだが、そうは言っても“哀悼の意は表するが警察の調査が終了するまでコメントは控えさせて貰う”という同社の態度は如何な物か。世界でビジネスを展開する過程で訴訟を起こされる事も多いと思われるので、自分達の不利に繋がる事は絶対に口にしないという多国籍企業のドライさばかりが目についてしまう。
関連して同社の日本法人のホームページを閲覧しながら少し気になった事が有る。同社の社員としての行動規範、まあ社是社訓の様な物だと思うが、

(以下引用)
シンドラー社員としての行動規範
私たちシンドラー社員は
1.すべての法律や規制に従います
2.交渉相手の権利と尊厳を尊重し、不正な利益享受や供与を行なわないことにより、高い倫理基準を守ります
3.シンドラーのビジネスといかなる点でも競合せず、シンドラーの不利益となる利害の対立を招かないようにします
4.シンドラーのビジネス、財務、技術データならびに内部的な業務書類の機密を守り、シンドラーや他社の有形および知的財産を濫用しません
5.本行動規範を遵守した上で、シンドラーのために積極的に行動します
(引用終わり)

とある。
1と2は当然として、4もまあその通りだろうと思うが、3と5はどうだろうか。
自社に不利益を及ぼさない、というのは企業人としては当然な態度ではあろうが、大きなグループ企業体の一員である同社が絶対にグループ内企業間で競合しない、などと言う事が有り得るのだろうか、仮にもし己が所属する企業グループに行き過ぎた行為が発生した時社員はどう行動したら良いのだろう。この文面から何か非常にビジネスライクな冷徹さ、風通しの悪い企業風土を感じてしまうのだが・・・
「我々が悪いなどと口が裂けても言えない」そんな切迫した感情が幹部達の頑な表情に表れている気がしてならない。

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Tracked on June 09, 2006 at 07:43 PM

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