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『戦後日本デザインの軌跡』展

ソニーのトランジスタラジオ、ホンダのスーパーカブ、トヨタパブリカ、そしてケツメイシのCDジャケット。これらに共通する事項は何だろうか?
実はこれらは全て日本の工業意匠教育機関の草分けとして、多くの工業デザイナーを生み出してきた東京高等工芸学校。現在の千葉大学工学部工業意匠科の卒業生達の手に成る製品なのだそうです。
現在、千葉市美術館で開かれている『戦後日本デザインの軌跡』展では、同学校の卒業生だけに絞り、時代と生活文化を象徴する作品群によって戦後日本の世相を語る、という特別展が開かれています。
私自身、学び舎としては縁もゆかりも無い学校ではありますが、地元の大学でもあり、幼い頃現在の千葉大学(当時は東大工学部)の建物もまばらな広大な敷地の中でセミ取りなどに興じた思い出の地でもありました。もしも自分が高校生の頃に現在の自分を想像出来たなら、もう少し頑張って(と言うか大分頑張らなければ無理)ここを目指したかもしれません。日々のほほんと暮す高校生にとって、18にして将来の進むべき道を決めなければならないというのは随分酷な話では有りますが、逆に言えば、その若さで自らの進路を決め、それに向かって邁進出来ると言うのは大した物だと感心してしまう。
余談でした。

それにしても展示室に並べられた作品群は我々が日々お世話になっている日常品から広告、出版、さらに本四架橋、鉄道車両、自動車、公共サインといったインフラストラクチャーに至るまで、プロダクトに留まらずあらゆる分野を網羅しており、よくもまあ戦後日本の隅々にまでそのイズムを浸透させたものだと、これまた感心してしまう壮観な眺めでした。
工業デザインに限らず、デザイン一般(モノ、コト)に関心を持つ人なら是非、足を運んで損は無い特別展と言えるでしょう。

5月28日まで:千葉市美術館にて開催中

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Comments

日本の黎明期の商品じゃありませんか。
今でこそ、美術・デザイン学校が乱立しているけど、千葉大が工業デザインの先駆けなんですね。

Posted by: shimo | May 14, 2006 at 10:48 AM

そうですね。実際ここの卒業生は建築土木から製造、運輸、通信、家電、IT、出版、広告、etcと様々な業界で活躍しているようです。デザイナー個々人が有名なのではなく、彼らの生み出したモノの印象が強いのも工業デザインらしいところです。

Posted by: ヨシヲ | May 14, 2006 at 11:59 PM

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