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エトルリアの世界展

東京九段のイタリア文化会館にて先日まで開催されていた『エトルリアの世界展』を見に行った。
イタリア文化会館は最近立て直されたばかりだが、赤、緑、白とド派手なイタリアントリコロール、というかクリスマスカラーの外観に先ずは度胆を抜かれる。しかしそこはデザインの国、派手ではあっても下品では無い、10分も見ていればすっかり見なれてしまうのはさすがだ。

エトルリアはローマに先立って紀元前のイタリア半島に栄えた古代文明で、ローマ文化に大きな影響を与えたにも係わらず、何処から来て何処へ消えたのか良く解らない謎の民族と言われているらしい。
塩野氏の著書の中でも、王政時代のローマを一時支配し、石造の神殿や地盤改良などの土木建築技術や闘技といった技術習慣を伝え、後のローマ文明の方向性を決定付けた民族として紹介されている。実際のところローマ共和国建国そのものがエトルリア支配からの脱却とイコールの関係に有るようだ。
展示された遺物(殆どが埋葬に伴う副葬品)からはギリシャの文化をケルト人やローマ人に伝えるメッセンジャーの役割を担うことになった彼らの立ち位置がそこはかとなく感じられる。
その後北からはケルト人、南からはローマ人に攻め込まれ、最終的にはローマに吸収される形で消滅して行ったという事らしい。サッカーの中田選手が以前所属していたペルージャなどイタリア中部に多い丘上の街の多くはエトルリア人都市国家に起源を求める事ができるそうだ。
それにしても金製の腕輪等に見られる古代人の微細な加工技術や芸術的センスは見事、思わずケースの中の小さな「芸術品」に魅入られてしまった。
やがてローマに組み込まれた彼等の技術が「商品」として流通していく過程で、緻密さや「魂」の様なものどんどん失われてゆく様が見て取れる展示でもあった、何か現代にも通じる現象に考えさせられる。

イタリア文化会館にて12月18日まで(終了済み)

おまけ:1988年、バリライト(もどき)の落下事故で世間を騒がせた六本木のディスコ『トゥーリア』の店名はエトルリアを意味するのだそうです。

italiano_di_cultura

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